【経理初心者向け】伝票起票から保管まで、伝票処理の流れを解説!

経理

経理の仕事をしていると、一日に100件以上の伝票を見ることもありますよね。

しかも、「伝票を見る」と言っても、

  • 自分が伝票を起票しているのか
  • 誰かが起票した伝票の審査業務をしているのか
  • 既に起票された伝票をもとに支払や入金の消込を行っているのか

など、どんな業務をしているかで伝票の見方も変わります。

担当している業務が伝票起票だけだから、起票した伝票がどんな流れで、誰が処理しているかが分からない・・・。全体観が見えづらいよ・・・。

と感じている、経理初心者の方も多いのではないでしょうか? 特に経理部の規模が大きな会社に勤めている方は、自分の業務がどこに当たるのかが見えづらく、苦労されているのではないかと思います。

この記事では、伝票が起票されてから、保管を完了するまでの一連の流れを解説します。

この記事を読めば、毎日業務で触れる伝票が、どのようなフローで処理されているか全体観がつかめるようになります。それによって、自分が担当している業務がフローのどこにあたるのかが分かるようになれば、仕事への理解度をグッと高めることができますよ。

伝票処理の流れを掴んで、今後の仕事をスムーズに進められるようにしましょう!

この記事を書いた人
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・経理1年生
・25歳のときにITベンダーから経理に未経験転職
・簿記2級保持者

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伝票処理の流れは、3種類

伝票処理の流れを理解するためには、まず、伝票には3種類の伝票処理フローがあることを知る必要があります。そして、それぞれの伝票処理フローでどのような伝票が処理されるのかも知っておきましょう。

大まかに分類すると、以下のようになります。

3種類の伝票処理フロー処理される伝票
債務伝票処理フロー債務計上伝票、出金伝票、消込伝票
債権伝票処理フロー債権計上伝票、入金伝票、消込伝票
一般伝票処理フロー一般伝票(振替伝票)

3種類の伝票処理フローとは、債務伝票処理フロー債権伝票処理フロー一般伝票処理フローの3つ。つまり、現預金の支払がある場合のフロー現預金の入金がある場合のフロー現預金の変更がない場合のフロー になります。

伝票処理フローは、現預金の動きによって判断できるということですね!

では、それぞれの伝票処理フローと、伝票タイプについて説明します。

債務伝票処理フロー 

債務伝票処理フローでは、債務計上伝票、出金伝票、消込伝票を作成します。材料を購入したり、備品を購入した際の支払のフローになります。

担当部門は一例になりますので、ご自身の会社に当てはめてみてください。

担当部門業務内容仕訳
購買部門商品を購入する。
購買部門債務計上伝票を起票し、経理に送付する。支払日は、会社のルールに従って設定する。債務計上伝票
仕入 1000 / 買掛金 1000
経理部門(審査担当)送付された伝票を確認し、承認する。
経理部門(出納担当)支払日に債務の支払を行う。
支払は取引先ごとにまとめて実施するのが一般的。
出金伝票
買掛金 1000 / 当座預金 1000
購買部門買掛金の消込を行う。消込伝票
買掛金 1000 / 買掛金 1000
経理部門電子帳簿保存法などの規定に従い、伝票を保管する。

買掛金 1000 / 買掛金 1000?
どういうこと?

債務計上伝票の買掛金1000円と、出金伝票の買掛金1000円を紐づけるための仕訳です。
買掛金は、「取引先への支払が完了しているか」を分かるようにしておく日宇用があります。なので、支払が完了したら、「この債務計上伝票の買掛金1000円は、この出金伝票で支払いが完了しましたよ」と紐づけをしておく必要があるのです。(この処理を消込といいます)
最近は、取引先と金額が一致していたら、自動で消込済にするようなシステムも多いです!

債権伝票処理フロー 

債権伝票処理フローでは、債権計上伝票、入金伝票、消込伝票を作成します。主に商品を販売し、売掛金が発生した場合のフローになります。

債務伝票処理フロー同様に、担当部門は一例になりますので、ご自身の会社に当てはめてみてください。

担当部門業務内容仕訳
営業部門商品を販売する。
営業部門債務計上伝票を起票し、経理に送付する。入金日は、先方と協議の上設定する。債権計上伝票
売掛金 1000 / 売上 1000
経理部門(審査担当)送付された伝票を確認し、承認する。
経理部門(出納担当)入金日に入金を確認する。入金伝票
当座預金 1000 / 雑収益 1000
営業部門売掛金の消込を行う。消込伝票
雑収益 1000 / 売掛金 1000
経理部門電子帳簿保存法などの規定に従い、伝票を保管する。

入金の場合、売掛金の入金であっても、入金伝票はいったん「雑収益(=理由は分からないが、収入があったもの)」として起票します。
その後、取引先や金額を確認し、売掛金の入金であることが判明したら、雑収益→売掛金に振り替えます。

一般伝票処理フロー 

一般伝票処理フローでは、現預金の変更を伴わない伝票(振替伝票)を作成します。例えば、前払金(資産)を費用にする場合などに使われます。

担当部門業務内容仕訳
購買部門前払金を費用化する。
購買部門振替伝票を起票し、経理に送付する。入金日は、先方と協議の上設定する。振替伝票
材料費 100 / 前払金 100
経理部門(審査担当)送付された伝票を確認し、承認する。
経理部門電子帳簿保存法などの規定に従い、伝票を保管する。

振替伝票は、支払や入金を伴わないので、出納部門は関わりません。その分、伝票処理のフローもシンプルです。

【まとめ】3種類の伝票処理の流れを理解して、今後の仕事をスムーズに進めよう!

経理になると、伝票は毎日必ず見るものですので、伝票についてどのような流れで処理されていて、自分はどの業務に関わっているのかを知っておくことで仕事の全体観が見えやすくなります。

以下を参考に、伝票処理の流れについてもう一度復習してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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